研究室紹介:リハビリテーション科学研究室

リハビリテーション科学研究室について

リハビリテーション科学研究室では、医科学領域、理学療法領域、作業療法領域、言語聴覚療法領域の4領域に分かれ、研究を行っています。

医科学領域

生体機能
Dept. of Correlative Biology

人体は約32兆個の細胞により構成されており,細胞が集まり特有の形態を持つことで組織や器官が形成され,生命が維持されています.本部門では細胞一つ一つに着目し,細胞内でどのような仕組みが働いているのか,そして細胞同士がどの様な連関を持ち器官として機能しているのかを研究しています.現在は,廃用性筋萎縮やサルコペニアの予防法開発を目指し、様々な細胞内シグナルを働かせることで骨格筋の収縮蛋白を増やす方策を研究しています.

神経生物学
Dept. of Neurobiology

本部門では主に神経に関係する研究を行っています.研究テーマとして「認知症」や「痛み」があります.認知症も痛みも脳や脊髄を含めた神経が関係しています.認知症の原因や痛みの原因を探し出し,その治療方法を考えて「人々の役に立ちたい」と思い,研究を続けています.

理学療法領域

基礎理学療法
Dept. of Physical Therapy Fundamentals

ヒトは脳や筋肉が協力し合ってからだを動かしています.ヒトが長寿社会を健康に過ごすためには,立つ,歩く,などの基本的な動作を円滑に行うことが大切です.そのため,本部門では①身体運動のしくみ,③身体運動の改善のためのプログラムの開発,④健康機器の開発,などを研究しています.

スポーツ理学療法
Dept. of Sports Physical Therapy

ハイスピードカメラや筋電図,床反力計などの計測機器を用いて,スポーツ理学療法領域におけるトレーニングの有効性や妥当性,スポーツ障害の発生に関わる動作の特徴について研究しています.また,体力測定やアンケート調査により,スポーツ選手に発生する障害の特徴や,スポーツ障害の予防に有効なコンディショニングの方法について検討しています.

地域理学療法
Dept. of Community Based Physical Therapy

少子高齢化・人口減少など社会構造の変化に伴い,障害構造の複雑化,関連制度・関連法規の改正,予防施策の重視,地方自治促進など地域理学療法のあり方が問われています.このような背景から,本部門では①複雑化する疾病構造の分析,②運動を活用した予防活動(転倒予防,サルコペニアと介護予防,認知症予防),③屋内外の住環境の評価や整備,④減災と災害支援に関する研究や地域貢献活動を行っています.

糖尿病理学療法
Dept. of Physical Therapy for Diabetes Mellitus

血糖(血液中のブドウ糖)は体の中で主にエネルギーとして利用されますが,インスリンの作用が不足するとうまく利用できず,血糖値が高くなります.このような状態が続くと様々な合併症を発症します.本部門では糖尿病の予防・治療における理学療法,また糖尿病管理に関連する腎臓や肝臓などの機能低下・障害,肥満症等の代謝疾患・障害に対する理学療法に関する研究を実施しています.研究成果は,ホームページ「理学療法と糖尿病」(www.ptdm.jp)で公開しています.

ウィメンズヘルス理学療法
Dept. of Physical Therapy for Women's Health

ウイメンズヘルスとは,女性特有のからだや気持ちの変化を対象とした健康領域です.本部門では,妊娠期から出産後に起こる腰の痛みの改善方法やより安全に出産を迎えるための運動方法の検証を行っています.

作業療法領域

作業科学
Dept. of Occupational Sciences

人を取り巻く環境が変化し,個人による価値観も多様化した現代においても,人はより良くいきたいとあくなき努力をしています.個々人が自分らしくより良く生きるためのあらゆることは,「作業」の内容や組合せによって決まります.作業を科学することは,人の存在意義を追究したり,幸福や健康を高めることのみならず,健全な社会づくりに役立ちます.本部門では,作業科学で生み出された知識を作業療法に活用した研究を行っています.

生活支援作業療法
Dept. of Occupational Therapy for Life Supports

障がいとともに生きる当事者だけでなく,家族など当事者を支える人々も含め,豊かに安心して暮らすための「作業療法」を探求をしています.子ども,高齢者,心身障害者など,さまざまな領域において,作業療法の知恵と技術を「生活支援」という視点で研究しています.

言語聴覚療法領域

言語聴覚科学
Dept. of Speech and Hearing Sciences

人が生きるために必要な「食べる」行為には嚥下(飲み込み)運動を伴いますが,この運動の機能は外からは判断できません.そこで,エコー装置を用いた超音波断層法により嚥下時の筋肉の動きを可視化し,嚥下運動と食物の通過の関連を研究しています.本部門では,他にも両側人工内耳装用児の両耳聴効果,就学前後の障害児支援システム,視覚認知,失語症者の社会支援など,聴覚領域,言語発達領域,認知・コミュニケーション領域の研究も行っています.